フェルトニードル(Felt Needle)を使おう!
フェルトニードルとは
本来は工業用機械にセットして使うもので、絨毯や靴の中敷、工業用のフェルトを作る為に使われています。
手芸用として単品で大手の手芸用品会社から小売り販売されるようになりました。
ちくちくさすだけで、簡単にフェルトのオーナメントができます。
長さは5、6センチ、糸を通すような針穴はありません。
左側にだんだん針先が細くなっていますが、その針の横に数カ所溝が入っています。
海外では針の長さや太さ、輪切りにした時の形状、ミゾの入れ方が違うものがいろいろ売られています。
特徴と仕組み
フェルトニードルには、針の横部分にかすかな溝がついています。
針を羊毛に突き刺し上下に動かすと、溝に繊維がひっかかったり外れたりして次第に繊維が絡み合い、徐々に繊維の密度が濃くなり、フェルトになっていきます。
フェルトは羊毛繊維自体が持っている温度や水分を与えた時に縮絨する性質を利用して、繊維同士を絡ませて作るものですが、それを針で行っているのです。
使い方
ZEBRAのおすすめ
- 折れやすいので、2本まとめて使うことをおすすめします。
本来は機械にはめて「上下に動かす」ことしかし ない前提で製作されているものですので、人間が手で持って斜めに繊維を突き刺したり、引っ掛けて繊維を引き寄せたりすると、溝の部分からポキッと折れてし まいます。
上写真の中央に示したようにセロテープで根元と真ん中の部分をとめてやるだけで、強度がましてより使いやすくなります。
- 下に必ずニードルフェルト用のマットを敷いて使いましょう。
フェルトニードルは普通の針と違い、もろくできています。
下に硬いものがあると折れや すいので、フェルトにしたいものの下にスポンジなどのマットを敷いて使います。
持ち方
本来フェルトニードルは機械にセットして使うものです。 手で持つようにはできていません。
柄をつけたものも市販されていますので、それを購入されてもいいかもしれません。
基本的には折れやすい消耗品なので、
普通の針を持つように、つまむように持つと力加減が難しく、鉛筆を持つように中指に針を添え、根元の曲がった部分を人さし指に添えるとわりと自由に動きます。
安全の為に
ニードルで作るフェルトは粘土と同じ感覚で簡単に形を作 ることが出来ます。
ですが、針先は大変鋭く出来ていますし、針の横腹部分には溝が刻まれているので、誤って手をさ した場合は危険です。
作品を手で持って刺している教室もありますが、ZEBRAでは必ず刺したい部分、刺したいものをマットに置いて作業されることをお勧めしています。針は必ず下向きに、つまりマットに向けて刺すようにします。
その際、左手で作品を押さえて作業しますが、添えてやる左手の爪を常に針に向けているようにすると、万が一針先が滑っても爪に当たるので比較的安全です。
最初はゆっくり深く、だんだん軽く
早くくっついてもらおうと、強く深く刺しても繊維は絡まってくれません。強く刺すこと で却って針が繊維を押し広げ、針穴が目立ってしまいます。
最初はゆっくり軽く、少し深めにさしてやり、形をおおまかに作ります。形が出来れば、リズミカルに浅く刺して表面を固めていきます。リズミカルにさすこと で、面に対して平均的に針が刺さり、表面がきれいに仕上がります。
針はまっすぐさして、まっすぐ抜く
針は折れやすくできています。針の進行方向にまっすぐさして、まっすぐに抜くようにしましょう。手首のスナップをきかせて差し込むと、針の真ん中を中心に針が回転するような動きになり、折れる元になります。
抉りたいときには、別のもので。
刺さったときには、消毒
針には細かい返しがついています。小さな傷ですが、必ず消毒してください。